llms.txtの仕様自体は、実はシンプルな構成です。ただ、数十〜数百ページの中からどれを載せるべきか、自己流で選ぶのは簡単ではありません。仕様をゼロから読み込まなくても、サイトの情報を渡すだけでたたき台は作れます。本記事は、AIにllms.txtのたたき台を生成させる実践プロンプトと、設置前に知っておくべき効果の実態を、正直に解説します。
01この記事でわかること
- サイト名・要約・主要ページ情報をAIに渡し、llms.txtのたたき台を生成させるプロンプト
- 入力する情報(サイト名・要約・主要ページのURLと説明)と、得られる出力(仕様に沿ったたたき台)
- 生成したたたき台をそのまま使わず、設置前に確認すべきポイント
02結論サマリー
Google公式は、llms.txtに特別な効果はないと明言しています。設置自体が検索順位やAI検索での引用率を直接押し上げるわけではありません。それでも、サイト名・要約・主要ページのURLと説明を渡すだけで、llms.txtの仕様に沿ったMarkdown形式のたたき台は作れます。本記事は効果を誇張せず、たたき台作成の効率化に絞って解説します。
使用AIツール: ChatGPT等(標準のチャット機能のみで完結。ファイルアップロードやWeb検索は不要です)
引用されやすい定義文llms.txtは、書けば効果が出る施策ではなく、書いても損はしない保険にすぎない。
03課題の整理(なぜ難しいか)
llms.txtは仕様自体はシンプルですが、自己流で作ろうとすると迷いやすいポイントがあります。
- H1・blockquote要約・H2セクションという構成要素を、どの順番でどう書けばいいかわからない
- サイト内の数十〜数百ページから、どのページをllms.txtに載せるべきか選別できない
- リンクの説明文(「[ページ名](URL): 説明」の説明部分)をページごとに手作業で書くのが手間
サイト情報を渡すだけで、構成整理からMarkdown化までをこのプロンプトが引き受けます。
04プロンプト本体
自社サイトにllms.txtを新規設置する場面や、既存のllms.txtを主要ページの変更に合わせて更新する場面で使います。
あなたはテクニカルSEO/AIO実装のアシスタントです。
llms.txt(https://llmstxt.org/ が定める仕様)のたたき台を作成してください。
■llms.txtの仕様(必ずこの構成に従うこと)
1. H1見出しでサイト名(必須)
2. blockquote形式(>で開始)による1〜2文の要約
3. 見出しなしの自由記述による補足情報(任意。不要なら省略可)
入力データに補足情報がない場合は、このセクションを省略すること。
4. H2見出しで区切ったカテゴリごとのリンクリスト
(各リンクは「[ページ名](URL): 説明」の形式)
■入力データ
サイト名: 【サイト名】
サイトの1〜2文要約: 【サイト要約】
主要ページ一覧(カテゴリ/ページ名/URL/説明を1行ずつ):
【主要ページ一覧】
■出力形式
上記の仕様に沿った、そのままファイルとして保存できるMarkdown形式で
出力してください。前置き・後書きの説明文は含めないこと。
■制約
- 入力データにないページ名やURLを、AIが推測して作り出さないこと。
- リンクは全て「https://」から始まる絶対URLの形式で記載すること(入力が
絶対URLでない場合は、そのまま入力どおりに記載し補完しないこと)。
- 削除しても本文の理解に支障がない二次的な情報(採用情報・プレスリリース等)
がある場合のみ「## Optional」セクションにまとめること。
使う変数
| 変数 | 説明 | 入力例 |
|---|---|---|
| 【サイト名】 | llms.txtのH1に使うサイト・企業名 | 株式会社サンプル |
| 【サイト要約】 | サイト全体を1〜2文で要約した文 | 〇〇業界向けに△△サービスを提供する企業です |
| 【主要ページ一覧】 | 掲載したいページのカテゴリ・ページ名・URL・説明 | 会社情報/会社概要/https://example.com/about/事業内容と沿革 |
※入力例はすべて架空の例です。
05出力の見方と分析の観点
出力されたたたき台は、そのまま公開せず、必ず3点を確認してから設置してください。
- リンク先のURLが実在し、リンク切れになっていないか
- 説明文の内容が、実際のページ内容と食い違っていないか
- Optionalセクションに入れるべき二次情報が、メインのセクションに混ざっていないか
確認が済んだら、ファイル名をllms.txtとし、サイトのルート直下に設置します。llms.txtの正確な仕様と設置手順の詳細は、別記事『llms.txtの正しい書き方と効果の実態データ【実装テンプレ付き】』で解説しています。
06応用パターン
応用1: llms-full.txtの土台として使う
主要ページ一覧に加えて、各ページの本文全体も入力データとして渡します。同じプロンプトの構成をベースに、llms-full.txt(各ページ本文を1ファイルに結合した拡張版。公式仕様の用語ではなく業界慣行の呼称です)のたたき台作成にも応用できます。
応用2: CMS別の実装手順と組み合わせる
生成したたたき台を実際のCMSにどう設置するかは、CMSごとに手順が異なります。続けて「【CMS名】でこのllms.txtを設置する手順を教えてください」と質問すると、設置手順まで具体化できます。
07注意点
AIが生成したたたき台には、URLや説明文の誤りが含まれる場合があります。設置前に必ずリンク先が実在するかを一次情報(実際のページ)で確認してください。
未公開のページや社内限定コンテンツのURLを、外部公開前提のllms.txtに含めないでください。機密性の高いページ構成をプロンプトに貼り付ける場合は、利用中のAIサービスの法人プラン・データ学習利用設定を事前に確認してください。
生成したたたき台を商用サイトで使う場合や、大量のページを一括処理する場合は、利用しているAIサービスの利用規約の範囲内で行ってください。
AIの回答は実行のたびに揺らぎます。掲載ページの選別や説明文の表現は再実行で変わるため、最終的な取捨選択は人が行ってください。
08FAQ
Q. llms.txtを設置すれば、AI検索での引用が増えますか?
増えるとは限りません。Google公式ガイドはllms.txtに特別な効果はないと明言しています。llms.txtの参照実態については、別記事『llms.txt採用率8.7%というデータの実態を検証する』で調査データを検証しています。詳しくは別記事『llms.txtの正しい書き方と効果の実態データ【実装テンプレ付き】』をご覧ください。
Q. 主要ページ一覧には何ページくらい含めればいいですか?
会社情報・サービス・お問い合わせなど、サイトの核となるページを10〜20ページ程度に絞ることをおすすめします。ページ数が多すぎると、AIモデルにとって要点が埋もれやすくなります。
Q. 生成したたたき台は、そのまま公開してもいいですか?
おすすめしません。リンク先URLの実在確認と、説明文の内容が実際のページと合っているかの確認を済ませてから設置してください。
09この分野を体系的に学ぶ
この記事は実践プロンプト記事です。llms.txtをはじめとするAI向けメタデータ設計を基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「テクニカル編: llms.txt・メタデータ標準(III-C)」をご覧ください。