AI検索に対応するクローラーは、事業者ごとに増え続けています。自社のrobots.txtが今の設定で十分か、条文を読むだけで正確に判断するのは簡単ではありません。本記事は、現行のrobots.txt本文をAIに渡し、クローラー別の許可状況を一括診断させる実践プロンプトを紹介します。

01この記事でわかること

  • 現行のrobots.txt本文を渡し、AIクローラー別の許可状況と誤設定の疑いを診断させるプロンプト
  • 入力する情報(robots.txt本文)と、得られる出力(クローラー別の許可状況一覧と懸念点)
  • 診断結果を、本番反映前のレビューにどうつなげるか

02結論サマリー

AIクローラーは学習用・検索表示用・ユーザー起点用で役割が異なり、robots.txtの正しい書き方も変わります。本記事のプロンプトを使えば、この分類にもとづいて現行のrobots.txt本文を診断し、許可状況の一覧と誤設定の疑いをまとめて把握できます。検索表示用のクローラーを誤って拒否すると、AI検索からの露出機会を失うリスクがあります。

使用AIツール: Claude(robots.txt本文を貼り付けるだけで診断でき、無料プランでも利用できます(2026年7月時点)。ファイルアップロードや特別な設定は不要です)

引用されやすい定義文

検索表示用クローラーを1つでも誤って拒否すれば、AI検索からの露出機会は静かに失われる。

03課題の整理(なぜ難しいか)

robots.txtは1行の書き誤りだけで、意図しないクローラーまで拒否してしまうことがあります。

  • 学習用・検索表示用・ユーザー起点用という3系統の役割を混同しやすい
  • 14種のクローラーを1つずつ手作業で照合するのは手間がかかる
  • Googlebot本体を誤ってDisallowに含めてしまうミスに気づきにくい
  • ChatGPT-UserやPerplexity-Userは、Disallowを書いても効かない場合があることを見落としがち

この照合と見落とし探しをまとめて引き受けるのが、本記事のプロンプトの役割です。

04プロンプト本体

新しいAIクローラーが話題になった時や、四半期ごとの設定見直しでrobots.txtを確認する場面で使います。

あなたはテクニカルSEO/AIOの専門家です。
以下のrobots.txt本文を、下記のAIクローラー一覧にもとづいて診断してください。

■診断基準とするAIクローラー一覧(2026年7月時点・7事業者14種)
学習用: GPTBot / ClaudeBot / Google-Extended / CCBot / Applebot-Extended
       / Meta-ExternalAgent
検索表示用: OAI-SearchBot / Claude-SearchBot / PerplexityBot / Googlebot
ユーザー起点用: ChatGPT-User / Claude-User / Perplexity-User
       / Meta-ExternalFetcher

■診断対象のrobots.txt本文
【robots.txt本文】

■診断手順
1. 上記14種のクローラーそれぞれについて、robots.txt本文内に個別の
   User-agent行があるかを確認すること。
2. 個別の記述がないクローラーは、ワイルドカード(User-agent: *)の設定
   があればそれを適用し、なければ「未記載」と判定すること。
3. 各クローラーの許可状況を「Allow(明示許可)」「Disallow(明示拒否)」
   「未記載(暗黙許可として扱われる)」の3区分で判定すること。
4. Googlebot本体をDisallowにしていないか、学習用と検索表示用を混同
   していないかなど、意図しない設定ミスの可能性があれば具体的に指摘
   すること。

■出力形式
14種のクローラーすべてについて、以下の列を持つ表で出力してください。
| クローラー名 | 系統 | 許可状況 | 懸念点(あれば) |
表の後に、設定ミスの可能性が高い箇所を優先度順に3つまで箇条書きで
まとめること。

■制約
- robots.txt本文に書かれていない設定を、AIが推測して作り出さないこと。
- ChatGPT-UserとPerplexity-Userは、Disallowの記載があっても公式に
  「robots.txtが適用されない場合がある」とされている点を、懸念点欄に
  必ず注記すること。
- 表の14行を省略しないこと(該当なしの場合も「未記載」の行を残す)。

使う変数

変数説明入力例
【robots.txt本文】診断したい自社サイトの現行robots.txt全文User-agent: * / Disallow: /admin/

※入力例はすべて架空の例です。

📊 図解制作中
robots.txt本文をAIが解析し、14種のクローラーを学習用・検索表示用・ユーザー起点用の3系統に分類したうえで、各クローラーをAllow・Disallow・未記載の3区分に判定する分岐図。関係性は1つの入力から3系統×3区分への分岐構造

05出力の見方と分析の観点

出力された表と懸念点は、次の3点を中心に確認してください。

  • 検索表示用クローラー(OAI-SearchBot・Claude-SearchBot・PerplexityBot)がDisallowになっていないか
  • Googlebot本体が、学習用クローラーと一緒に誤って拒否されていないか
  • 懸念点欄に、ChatGPT-UserやPerplexity-Userについての注記が正しく反映されているか
📊 図解制作中
14種のAIクローラーを縦軸、「学習データ利用」「AI検索表示」「ユーザー起点アクセス」を横軸に置き、robots.txtの設定でどの組み合わせが実現するかを○△×で示すマトリクス表。関係性は設定と結果の対応(マトリクス)

AIクローラーの分類と役割の詳しい解説、目的別に選べる3つの設定テンプレートは、別記事『AIクローラー別robots.txt設計テンプレ集【2026年版】』で扱っています。診断結果をもとに設定を変更する場合は、このテンプレートを参考に本番反映前のレビューを行ってください。

06応用パターン

応用1: 変更前後の差分チェックに使う

設定変更を予定している場合、変更前と変更後の【robots.txt本文】をそれぞれ入力し、結果を並べれば、変更で許可状況がどう変わるかを事前に確認できます。

応用2: 他社サイトの方針調査に使う

競合や取引先が公開しているrobots.txtを【robots.txt本文】として渡せば、その企業がAIクローラーにどう対応しているかを同じ形式で確認できます。

07注意点

robots.txtの設定は本番環境に直結するため、次の点に注意してご利用ください。

  • ハルシネーション検証: AIの出力には誤りが含まれる場合があります。特に許可状況の判定は、そのまま信じず実際のファイルで再確認してから採用してください
  • 機密データの取り扱い: 未公開のディレクトリ構成や社内限定のURLパターンを含むrobots.txt本文をプロンプトに貼り付ける場合は注意が必要です。利用中のAIサービスの法人プラン・データ学習利用設定を事前に確認してください
  • 利用規約の遵守: 診断結果を社外に共有する際や、自動化して大量サイトに実行する際は、利用しているAIサービスの利用規約の範囲内で行ってください

AIの回答は実行のたびに揺らぎます。同じrobots.txtでも、懸念点として拾われる項目が実行のたびに変わることがあるため、重要な判断の前には複数回実行して比較することをおすすめします。

本プロンプトに含めたクローラー一覧は2026年7月時点のものです。新しいAIクローラーが今後追加された場合、AIの知識が追いついておらず、診断対象から漏れる可能性があります。robots.txtの変更は検索やAI検索からの露出に直結するため、診断結果をそのまま適用せず、本番反映前に必ず人がレビューしてください。

08FAQ

Q. このプロンプトだけで、robots.txtの設定は完結しますか?

完結しません。本プロンプトは現状の診断に特化しており、実際の設定変更や本番環境への反映は、診断結果を踏まえて人が判断し実施する必要があります。

Q. ChatGPT-UserやPerplexity-Userを拒否と判定されたら、どうすればいいですか?

Disallowの記載自体は診断結果に反映されますが、公式ドキュメントによれば、この2つはユーザー操作起点のためrobots.txtが適用されない場合があります。確実に遮断したい場合は、IPアドレス照合など別の対策もあわせて検討してください。

Q. robots.txtに何も書かれていないクローラーは、どう扱われますか?

多くのクローラーは、明示的な指定がない場合、許可された状態として扱われます。本プロンプトも、この前提にもとづいて「未記載」を暗黙の許可として判定します。

09この分野を体系的に学ぶ

この記事は実践プロンプト記事です。AIクローラー制御を基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「テクニカル編: AIクローラー制御(III-A)」をご覧ください。