FAQPageのリッチリザルトは、もう検索結果に表示されません。それでも、自社のFAQページにFAQPageマークアップを書く意味はまだあるのでしょうか。この記事では、質問と回答のペアを渡すだけでFAQPageのJSON-LDを生成させ、そのうえで実装する意味を機械可読性の観点から整理します。

01この記事でわかること

  • 質問と回答のペアを渡すだけで、schema.org準拠のFAQPage型JSON-LDを生成させるプロンプト
  • 入力する情報(質問と回答のペアの一覧)と、得られる出力(貼り付け可能なJSON-LDコード)
  • FAQPageのリッチリザルト廃止後、この実装をどんな位置づけで使うべきか

02結論サマリー

FAQPageのリッチリザルトは、2026年5月7日付けでGoogle検索から完全に姿を消しました(出典: Google公式FAQPageドキュメント)。ただし、schema.org自体はFAQPage型の定義を維持しており、Q&Aを機械可読な形式で記述する仕組みとしては現在も機能します。以下のプロンプトは、質問と回答のペアを渡すだけで、この位置づけを踏まえたJSON-LDを生成します。検索結果の見た目を変える効果は期待できないため、実装の目的は機械可読性の整理に絞ってご利用ください。

なお、構造化データがAIの理解やAI引用に効果を持つかどうかは、当メディアの検証(別記事『FAQ・HowTo構造化データと引用率の関係を一次データで検証』)では確認できていません。実装はあくまでコンテンツ情報の整理として位置づけてください。

使用AIツール: ChatGPT等(コピペした質問と回答をそのまま貼り付けるだけで動作し、無料プランの範囲で完結します。ファイルアップロードは不要です(2026年7月時点))

引用されやすい定義文

2026年5月7日を境に、FAQPageは「見せるための実装」から「整理するための実装」に役割が変わりました。

03課題の整理(なぜ難しいか)

FAQPageの実装で最初につまずくのは、コードの書き方よりも「今も実装する意味があるのか」という判断です。

  • リッチリザルトが廃止された事実と、schema.org型自体が使えることの違いが伝わりにくい
  • mainEntity・Question・acceptedAnswer・Answerという入れ子構造を、毎回正確に書き分けるのが手間
  • 質問文と回答文をJSON-LD用に整形する作業を、手作業で繰り返すのは非効率
  • 実装する目的を「リッチリザルト対策」のまま止めていると、効果がないことに気づきにくい

以下のプロンプトは、この位置づけの整理を前提として、入力した質問と回答をそのままQuestion/Answer構造に変換します。

04プロンプト本体

自社のFAQページに新しくFAQPageマークアップを設置する場面や、既存のFAQ内容が更新された場面で使います。

あなたはテクニカルSEO/AIO実装のアシスタントです。
以下の入力データをもとに、schema.org準拠のFAQPage型JSON-LDを生成して
ください。

■入力データ
【FAQ一覧】

■生成ルール(必ず守ること)
1. @contextは"https://schema.org"を、@typeは"FAQPage"を使用すること。
2. mainEntityプロパティに、【FAQ一覧】の質問と回答をQuestion型の配列
   として入れ子にすること。
3. 各QuestionのnameプロパティにはFAQの質問文を、acceptedAnswerプロパ
   ティにはAnswer型を入れ子にしてtextプロパティに回答文を記載すること。
4. 【FAQ一覧】にない質問・回答を、AIが推測して作り出さないこと。
5. 出力の末尾に、「FAQPageのリッチリザルトは廃止されているため、この
   実装で検索結果の見た目が変わることはない」旨を1行で添えること。

■出力形式
<script type="application/ld+json">タグで囲んだ、そのままHTMLに貼り付け
られるコードのみを出力してください。前置き・後書きの説明文は不要です。
コードの直後に、生成ルール5の注記を1行添えてください。

使う変数

変数説明入力例
【FAQ一覧】FAQPageに含めたい質問と回答のペアを1組ずつ改行で列挙したものQ. 送料はいくらですか/A. 全国一律500円です(架空例)

※入力例は説明のための仮のデータであり、実在のサイト・企業を示すものではありません。

📊 図解制作中
プロンプトの入力から出力までの流れ図。要素は「質問と回答のペアの入力」「AIがFAQPage型のmainEntityにQuestion/Answerとして入れ子構造で生成」「<script>タグ形式のJSON-LDコードとリッチリザルト非対応の注記の出力」の3ステップ。関係性は一連のフロー

05出力の見方と分析の観点

出力されたコードは、そのまま公開せず、必ず3点を確認してから設置してください。

  • mainEntity内の質問・回答の文言が、入力した内容と一致しているか
  • acceptedAnswerの中に、Answer型が正しく入れ子になっているか(textプロパティが直下に来ていないか)
  • リッチリザルト非対応の注記が、出力から省略されていないか
📊 図解制作中
FAQPage実装の位置づけを2026年5月より前と後で対比する図。左列「かつての位置づけ」はリッチリザルト表示という検索結果上の見た目の変化、右列「現在の位置づけ」はQ&Aを機械可読な形で残す構造化のみ、という2列の対比。関係性は同じ実装の目的が時系列で入れ替わったことを示す対比

構文エラーの有無を確認する手順は、別記事『JSON-LD構造化データをAIに生成させる実践プロンプト』でも解説しています。FAQPage・HowToのリッチリザルト廃止の経緯とAI引用への影響は、別記事『FAQ・HowTo構造化データと引用率の関係を一次データで検証』で検証しています。

06応用パターン

応用1: 既存FAQページの更新に合わせて再生成する

FAQの内容を更新した際は、変更後の質問と回答だけを【FAQ一覧】に入力し直せば、更新版のJSON-LDを再生成できます。

応用2: QAPage型との使い分けを判断する材料にする

1つの質問に複数の回答候補があるコミュニティ型Q&Aでは、FAQPageでなくQAPage型が適切な場合があります。続けて「この内容はFAQPage・QAPageのどちらが適切ですか」と質問すると、判断材料が得られます。

07注意点

ここまでのプロンプトと解説は、あくまでAIの出力です。特にFAQPageの効果に関する説明文は、鵜呑みにせず一次情報と照らし合わせてください。

未公開の商品情報や問い合わせ内容を含む質問・回答をプロンプトに貼り付ける際は、利用中のAIサービスの法人プラン・データ学習利用設定を事前に確認してください。

生成したコードを商用サイトで使う場合や、大量ページに自動適用する場合は、利用しているAIサービスの利用規約の範囲内で行ってください。

AIの回答は実行のたびに揺らぎます。同じ入力でも、添えられる注記の文言や補足説明の書き方が変わることがあります。

FAQPageのリッチリザルト廃止は比較的新しい情報のため、AIの学習データによっては「FAQPage実装で検索結果の表示が改善する」という古い前提の解説文を返す場合があります。生成されたコード自体に問題がなくても、AIが添える説明文にこの古い前提が混ざっていないか確認してください。

08FAQ

Q. 既存のFAQPageマークアップは、今すぐ削除すべきですか?

削除する必要はありません。Google公式の廃止告知には、既存マークアップの削除を求める記述はありません(出典: Google公式FAQPageドキュメント)。残しておくことによる問題も、公式には言及されていません。ただし新規に実装する際は、検索結果の見た目改善を目的にしないでください。

Q. FAQPage型の代わりに、本文に直接Q&Aを書くだけでは不十分ですか?

本文中の見出しと回答文こそ優先すべきです。別記事『FAQ・HowTo構造化データと引用率の関係を一次データで検証』のとおり、AI検索システムは非表示のJSON-LDより表示されている本文を読み取る傾向が確認されています。FAQPageは本文を補完する位置づけで扱ってください。

Q. 生成したコードは、どのツールで検証すればいいですか?

Googleのリッチリザルトテストで構文エラーの検出は可能ですが、FAQPage型自体はリッチリザルト対象外のため表示プレビューは出ません。構文エラーの有無を確認する用途に絞って使ってください。

09この分野を体系的に学ぶ

この記事は実践プロンプト記事です。構造化データ実装を基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「テクニカル編: 構造化データ実装(III-B)」をご覧ください。